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コラム

7.美白作用をもつ素材

2009.03.31

肌を黒くするメラニンは、アミノ酸の一種であるチロシンが、チロシナーゼという酵素の作用によってドーパキノンに変化し、さらに自動的に生じる酸化反応でドーパクロムに変化し、さらにいくつかの化学反応を経て生成します。そこで、美白作用を持つ物質として、上記のチロシナーゼの作用と自動的な酸化を抑制する作用を示す物質が用いられています。
まず、チロシナーゼの働きを抑制させる物質ですが、アルブミン、エラグ酸、ルシノールなどの物質があります。チロシンとチロシナーゼは鍵と鍵穴のような関係があります。アルブミン、エラグ酸、ルシノールなどの物質は、チロシン(鍵)と類似した形をしていますので、鍵穴(チロシナーゼ)に入れることができますが、その鍵を開けること(化学反応)ができません。このように、本当の鍵であるチロシンよりも先に、チロシン(鍵)と類似した形の物質を鍵穴(チロシナーゼ)に入れてしまうことにより、メラニンの生成を抑制します。
一方、酸化反応の進行を抑制する物質には、ビタミンCやビタミンEなどがあります。ドーパキノンからドーパクロムへの自動的に起きる酸化反応では、水素原子という小さな粒子が放出されます。ビタミンCやビタミンEには、放出された小さな粒子を他の物質に与える性質がありますので、ドーパクロムをドーパキノンに戻すことができます。その結果として、メラニンへ至る反応の進行を止める作用を示します。
以上のように、美白香粧品に配合される成分には、生体内で自然に生じる身体機能を抑制する効果があります。そのため、美白香粧品は、医薬部外品として取り扱われています。

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