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コラム

7.メラニンに何が?(ブリーチ)

2009.03.31

近年、カラーリングは美容の一分野として欠くことのできない存在になりました。カラーリングの方法にはいくつかの方法がありますが、ここでは、毛髪色の脱色(ブリーチ)について説明します。そのほかのカラーリングについては、別の機会に紹介したいと思います。
化学物質はその化学構造が変化すると、その性質は大きく変化します。化学物質の持つ色も、化学構造の変化に伴い変化します。では、ブリーチ剤は、毛髪中のどの物質の化学構造を変化させているのでしょうか?。
ブリーチ剤の主要な成分は、過酸化水素とアンモニア(アルカリ性物質)です。アンモニアは、毛髪表面のキューティクルに作用し、毛髪を膨潤・軟化させます。この膨潤・軟化した毛髪の内部に過酸化水素が浸透し、過酸化水素がメラニンと化学反応します。すなわち、過酸化水素は、毛髪の中で活性酸素を発生させます。この活性酸素がメラニンに付加し、メラニンの化学構造を変化させ、黒いユウメラニンの色をフェオメラニンのような色に変えています。この反応はパーマネントウェーブの第2剤の作用と同じく、酸化反応です。なお、この過酸化水素によって酸化するのは、メラニンだけではありません。毛髪の主成分であるケラチンを分解し、毛髪にダメージを与えます。化学反応は、反応温度や反応時間によってその進行が変化します。美容師は、お客様の毛髪の状況や希望する色を考慮して、薬品の塗布量や作用時間等を調整し、化学反応を制御して、毛髪に与えるダメージを最小限度に留めるようにしています。

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