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コラム

6.毛髪の色(メラニン)

2009.03.31

毛髪には、ケラチンの他にも、美容に関連深い物質があります。それが毛髪色を決めているメラニンです。紫外線に長時間照射されると肌が黒くなりますが、その時に皮膚で形成されている物質と同じものです。毛髪中のメラニンの割合は3%程度といわれています。この3%のメラニンによって、毛髪の色が決まります。メラニンはユウメラニン(真メラニン)とフェオメラニン(亜メラニン)の2種類に分類することができます。ユウメラニンが多いほど黒髪に近付き、フェオメラニンが多いほど、金髪・赤毛になります。白髪はいずれのメラニンも存在量が少ない状態です。なお、白髪になる原因については、現在も多くの謎が残されています。
毛髪のメラニンは、毛母の上部にあるメラノサイト(色素形成細胞)で、形成されます。このメラニンという物質は、アミノ酸の一種であるチロシンという物質出発物質として形成される物質です。すなわち、チロシンにチロシナーゼという酵素が作用し、そしていくつかの化合物を経て、それらが重合することで、メラニンという物質になり、毛髪に取り込まれていきます。ただし、詳細は省略しますが、タンパク質形成時のアミノ酸の重合方法とは異なります。また、このチロシンからメラニンに至る反応の過程で、硫黄原子を構成元素に含むグルタチオンやシステインが反応に加わると、フェオメラニンが形成されます。このメラニンの化学構造を薬品によって変化させ、毛髪色を変化させることが、ブリーチ(脱色)です。

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